「雪国」 川端 康成


国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。

ノーベル文学賞受賞、そのタイトルと冒頭はあまりに有名だが、恥ずかしながら初読である。長編小説と思い込んでいたのだが、案外短い。

読んでいて辛い。「雪国」というタイトルからはどうしたって悲哀の物語しか想像できないが、思った以上だった。

冒頭の指の部分の生々しさに驚く。教科書に載らないわけだ。

ガラスの上で重なる女と火の凄み。

「徒労だね」という島村の言葉が残った。

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