「矢田津世子宛書簡」 坂口 安吾


矢田津世子への手紙。冒頭に「御手紙ありがたく存じました。」とあるので返事であろう。

僕の存在を、今僕の書いている仕事の中にだけ見て下さい。僕の肉体は貴方の前ではもう殺そうと思っています。昔の仕事も全て抹殺。

手紙というのは小説やエッセイとは違う。ひとりの相手へ綴った手紙をこのような形で消費(あえて「消費」と言おう)することに恥ずかしさを覚えないわけではない。人の手紙を読むということは罪なものである。しかし消費せずにはいられない。

「矢田津世子宛書簡」
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45703.html

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